今朝の産経新聞のインターネット版のコラムに、79歳でなくなられた産経新聞某記者さんの逸話が掲載されていました。その記者さんは、お世辞にも敏腕記者と評される仕事ぶりではなく、記者の命である千載一遇の特ダネを間違ってライバル新聞社に報告してしまうなどの超~天然ぶりだったそうです。

その後、文芸担当記者をされたそうですが、文壇の間での超天然ぶりのネタは事欠くことはなかったとのこと。

とある作家さんに電話をかけてきて「私はどこに電話しとるんでしょうか?」などなど・・・(笑)

よく奥さんに家を追い出されて、担当作家の故遠藤周作さんの家に転がり込んで食事をごちそうになられたそうです。(笑)記者として仕事ができるできないはさておいて、その記者さんに関わった文壇の作家さん達は、その愛されるキャラに魅了されたのだと思います

同じことは、千山道場においても言えます。

世の中の習いごとは基本的に上手い者が認められ、下手のものは自然と足が遠のくようになるのが一般的です。しかし、私達の千山道場は、空手の技術が優れているものだけを重んじるということは基本的にありません。

かつて道場に入門された道場生の中にも、運動音痴だからやっぱりだめだ・・・上手くならない・・・組手に勝てない・・・などの理由で自然と足が遠のいた方もおいでたように思います。

いつも言っているのですが、千山道場は、世間の習いごととはまったく正反対の位置づけにあります。

私達が理想とする道場生像は、武での最強の達人の育成ばかりではなく、「苦手なことにコツコツと挑戦したり、自分と向き合って武道の道を歩める方を善し」としています。

むしろ、運動やスポーツ・競技などの勝負や記録の追求になじめなかった方々にも、広く門戸をひらいている道場なのでしょうね。

前出の記者さんではありませんが、能力が長けていることばかりが評価される世の中ではありますが「人に愛され、人を愛せる」キャラクターの持ち主が『最強の達人』なんだと思います。

ちなみに、当道場の女性空手家の千宴子代表も隙の無い完璧な人ではなく、むしろサザエさんのような人間味のある、愛される天然系キャラクターの女性空手家です。。。(代表、ゴメンナサイ