女性空手家が道場主 千山道場の『ヒト・コトBLOG』

空手をとおして「人」や「事」を未来につなぎたい。。。女性空手家が道場主「高岡の空手道場 千山道場」のヒト・コト(人や事/一言)メッセージブログ。富山県高岡市のNPO社会教育団体 空手道 千山道場 のオフィシャルブログです。☆高岡の空手道場・教室☆ 公式ホームページは「千山道場.net」で【検索】

2011年06月

スポーツ基本法。

過日、国会で「スポーツ基本法」なるものが議員立法で成立したようです。

東京オリンピックを契機に日本にスポーツを根付かせるための法律である「スポーツ振興法」を、現代のスポーツ界の状況に適応できるよう50年ぶりに全面改正されています。

当然、この法律の整備の裏にはオリンピックをはじめ、国際競技や国民スポーツ文化の促進やスポーツ庁などの国策が背景にありますが、法律の是非はともかく、この法律で国民・市民が「スポーツをする権利を有する」というものが根拠として明確にされたということは、日々の生活のなかに定着した市民スポーツには大きな意義があると思います。

「スポーツを通じて幸福で豊かな生活を営むことは、すべての人々の権利であり、すべての国民がその自発性の下に、おのおのの関心、適性等に応じて、安全かつ公正な環境の下で日常的にスポーツに親しみ、スポーツを楽しみ、またはスポーツを支える活動に参画することのできる機会が確保されなければならない」

ということで、スポーツの推進に関して国や地方公共団体の責務も明確にされたということになります。

といいながら、また以前のように、2次元的にハコモノや行政管理のスポーツ施策にならないようにしていただきたいですね(笑)

なるべく、マイナー競技・団体にも、平等にさまざまな機会を与えていただけるよう『活動支援』を主な施策としていただきたいものです。



ところで、私達の千山道場は、スポーツ活動なの!?

それは、「是でもあり、否でもあります。」

というのは、千山道場の規約には、「礼節をおもんじ人間力を育てるための社会教育活動」を大前提としており、その手法として「武道である空手道の稽古と上達を日々の主な活動」としています。その中の一部に組手・型の試合やスポーツとしての競技がありますので、武道としての技術を試すためのスポーツ活動の場もあるといえます。

ただし、注意するべきことはスポーツのように「勝敗や記録」を主の目的とし、従に「スポーツマンシップや人間育成」とした活動ではないということです。

いつも言いますが。。。。千山道場では、主の目的に「人間力育成」、従の目的に「空手道の鍛錬」やその延長線上にある、「競技での勝敗や記録」。


千山道場は、社会教育武道の空手道をさらに進化させて
生涯スポーツとしても活動できるようにしつつあります

ということで、ある意味、地域型スポーツクラブでもありますね

ひとつのありかた。

企業でも、行政でも、ボランティアでも、何でもそうなのですが、世の中に新しいことを生み出すことはとてもエネルギーのいる事です。

まして、世の中に必要とされ、正しいと評価され、自然と広がっていくものとなればなおさらのことです。

むしろ、逆風の方があるものです。(笑)

仕事柄、専門的に日々そのようのことと向き合っておりますが、それぞれのミッションとビジョンをしっかりと描き、地道に実行するだけです。

パフォーマンスや口先だけでは、到底できるものではありません。
自身を犠牲にしてでもやり抜く覚悟が必要です。

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先日行われた『まなぶん空手道教室』の皆さんを迎えての合同稽古の一コマの写真ですが、「NPO社会教育団体 空手道 千山道場」という地域の社会教育活動がはじまり、ひとつのありがたがようやく、この一枚の写真に写し出されてきているように思います。

武道としての空手道を目指すもの。
心身の健康のために努力するもの。
幼児から年配者まで、世代間を越えて語り合うもの。
競技スポーツを目指すもの。
親子や家族で一緒に活動を楽しむもの。
人間力を高めるために稽古に励むもの。。。etc.

みんな元気に明るく楽しくできました


私達が考えるひとつの成果が現れるまで、まだまだ数十年かかる事でしょう!
先日はじめて行われた、「まなぶん空手道教室」と「千山道場」の合同稽古は数十年後に振り返ることができる、大きな原点となる記念すべき日となるはずです。

2歳の幼児から、子供、高校生、大学生、社会人、一般女性、最年長65歳のご年配者まで。
千宴子代表という道場主を中心に、たくさんの仲間が一緒に空手武道の稽古をすることができました。


私達の活動がもっともっと必要とされ、社会に認知していただくにはまだまだ時間がかかると思いますが、地道に歩んでまいりたいと思います。

道場設立年度の運営コンセプトは「稽古(いにしえをかんがえる)」
本年度の運営コンセプトは「一雨千山を潤す」

少し早いですが、来年度運営設定を発表いたします。



運営コンセプトは「人間力」



これは、千山道場の究極の大命題でもあります

古(いにしえ)を稽(かんが)える。

私事ですが、年末から春の繁忙期や決算時期を終え、ようやく仕事も落ち着きをみせている今日この頃。仕事や日常の事から離れ、非日常へ気分転換をはかれるのが空手(武道)にかかわるひと時の時間です

私自身、不思議な縁で空手を始めたことにより、新しいライフワークができたことは幸せなことです。

当然、心技体の強化を基本とした武道の鍛錬を行うことが、空手修行の大半をしめることと思います。

しかしながら、愚行ながらもおじさんの手習いはとどまる事を知らず、空手の探求からその背景にある沖縄の文化・歴史も取材の対象となりつつあります。

本土とは違った、沖縄(琉球)文化独特の背景から稽(かんが)える唐手(空手)もまた一段と空手の道を深めてくれることと思います。

空手の発祥とされる琉球時代の手(ティ)でも、地域・武人の数だけスタイルがあったようです。日本本土や世界各地に広がってもなお多種多様な流派・スタイルがあり、他のスポーツや武道と違って画一された基準に収まりきらないのが、空手の魅力でもあるように思います。


すでに代表とも沖縄へ行っておりますが、来年度あたりから道場の活動の一環として定期的に古を稽える「稽古」も始めることになるでしょう(仕事が休みにできれば・・・・の話ですが。あっ、沖縄で仕事を作ればよいだけですね笑)。

ということで、叡智を養うのも大切な稽古の一環としたいと思います。

いつの日か、千山道場の稽古にも影響をあたえる事もあるでしょう。

新たにわかったことがあれば、道場の皆さんにもお伝えできればと思っています


さて、今日は、「千山道場」と「まなぶん空手道教室」の初の合同稽古会になります。
2歳児から60歳前後のご年配者の老若男女が、「空手道」というひとつのキーワードで一緒に稽古できる画期的な記念すべき日です



背中で伝えた小学生

先日の道場稽古の後に、少年部の小学2年生の先輩と小学5年生の後輩のある出来事を目撃したときのことです

私たちの道場は、道場稽古が終わった後にそれぞれが補強運動をしたり、質問タイムを設けたりしています

その中で、稽古が終わって少年部リーダーの女子が補強運動を始める際に、すたこらさっさと着替えに向かおうとする小5男子を補強運動に誘ったときの話です

どんなに少年部女子達が補強運動に誘ってもまったく耳を貸さないで何とかして更衣室に逃げ込もうとする小5少年…

そしてその小5後輩少年より3つ年下の小2先輩少年も荷物を背負って更衣室へ向かうのかと思って見ていたら…




なんと、おそらく30Kgはあろう荷物を背負ったまま、3つ年上の小5後輩の前で腕立て伏せをはじめたではありませんか

何ということでしょう…私たちはまさに小学2年生の小柄な男の子に、大人顔負けの男の背中を目の当たりにしたのです

カッコ良過ぎましたU君。

その姿を見た小5少年は小2先輩少年の無言の後ろ姿にあまりに驚いたのか、唖然とし即座に隣で腕立て伏せを始めたのでした


3つ年下の小さな先輩の後姿、小5少年にはさぞ眩しく映ったことでしょう

歳に関係は無い。先輩は、やはり先輩。

by 千宴子
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